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成年とは??

2018年02月13日

現在,民法4条は,「年齢二十歳をもって,成年とする。」と定めていますが,これを18歳に引き下げようという動きがあります。

未成年者が契約などの「法律行為」をするには,原則として,親などの法定代理人の同意を得なければならず(民法5条1項本文),これに反する法律行為は,原則として,取り消すことができます(同条2項)。
民法は,判断能力が不十分な者として,未成年者を保護しているわけです。

 

成年が20歳から18歳に引き下げられれば,未成年者として保護される範囲が,その分,狭まります。

平均寿命が延び,社会が複雑になれば,その分,学ぶべきことも多くなり,成熟には時間を要するはずです。
そこで,私は,むしろ,成年は,例えば多くの人が大学を卒業する22歳などに引き上げるべきではないかと考えています。

 

ある高校で講義をする機会があったので,

「①成年を18歳に引き下げる意見,②成年を20歳のまま現状維持する意見,③成年を22歳に引き上げる意見,皆さんはどれに賛成しますか?」

と,尋ねてみました。
すると,②に賛成する生徒が圧倒的多数という面白い結果となりました。

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ラジオ2

2017年11月01日

本日,エフエム山口のコージネスという番組の、「弁護士あれこれ相談塾」というコーナーに出演させていただき,賃貸借契約の更新拒絶について定めた借地借家法26条1項、同法28条と、賃借人に通常損耗(借りた物を普通に使っていても生じる自然の劣化)に関する補修費用を負担させることができるかが争点となった最高裁平成17年12月16日判決について、解説をさせていただきました。

弁護士であれば、誰でも理解している法律と判例ですが、それでも、ラジオで話すとなると、間違いがあってはいけないので、原稿を作るにあたっては、借地借家法逐条解説と最高裁判決を、何度も何度も穴の開くほど読み直しました。

そのうえで、専門用語を、できる限り分かりやすく噛み砕くよう工夫しました。

「こんな噛み砕き方でいいのかな?ニュアンスが変わってしまってないかな?」

と悩み、かなり慎重に、徹底的に表現を吟味したつもりです。

例えば、上記最高裁判決は、

「通常損耗」の補修費用は、原則としては、月々の賃料に既に含まれているので、賃貸借契約終了時に、賃借人から賃貸人に対して改めて支払う義務はない。したがって、原則としては、「通常損耗」の補修費用を敷金から差し引くことはできない。ただし、賃借人が負担することになる「通常損耗」補修の範囲が賃貸借契約書の条項に具体的に明記される等の方法で、特約が結ばれている場合には、例外的に、「通常損耗」の補修費用を賃借人の負担とすることも可能である。

といった趣旨の判示をしています。

上記最高裁判決のいう「通常損耗」という用語を、「借りた物を普通に使っていても生じる自然の劣化」,例えば,「壁紙の色あせなど」と言い換えるなどしました。

限られた時間で、必要な情報を、正確に、しかも、分かりやすく伝えるということについては、普段の法律相談でもつとめていることではありますが、改めて意識をしてやってみて、難しいことだと感じました。

ラジオに出ることは、今後二度とないかもしれませんが、普段、無意識にやっていることの意味を改めて考えさせられたりして、とても良い経験になりました。

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ラジオ

2017年07月13日

少し前になりますが,エフエム山口のコージネスという番組の,毎週水曜日午後5時過ぎから設けられている「弁護士あれこれ相談塾」というコーナーで,「法教育」についてお話をさせていただきました。

ラジオ番組に出演するのは初めてのことで,とても貴重な体験になりました。

法教育が山口県下でも浸透すればよいなと考えています。

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「平成29年5月9日限り」

2017年05月09日

日常用語ではあまり使わないと思いますが、裁判所では、「~までに」という意味で、「~限り」という言い回しを使います。

例えば、裁判上の和解で、

「被告は、原告に対し、平成29年5月9日限り、不当利得金として金100万円を、原告の指定する下記口座に振り込む方法により支払う。」 

という定めをします。

 

「平成29年5月9日限り」のところは、「平成29年5月9日までに」という表現にしたほうが、一般の方にも分かりやすいと私は思うのですが・・・。

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消滅時効

2017年03月23日

「最後の返済をした後,かなりの期間が経った消費者金融に対する債務(消費者金融からの借金)について,突然,債権回収会社から,債権を譲り受けた旨の連絡と,支払いの催促を受けた。」というケースがあります。

借り入れを行った消費者金融が株式会社であった場合,債務については,5年で(ただし,その間,裁判を起こされて敗訴した等という事情がなければ)消滅時効が完成します。

消滅時効が完成した場合,「時効を援用するので,返済しません。」という意思表示をすれば,債務は消滅することになります(その後,返済する必要はありません。)。 

ただし,債権回収会社からの連絡を受け,慌てて債権回収会社に連絡をとり,借金を返済するなどといったことを伝えた場合,原則として,せっかく完成した消滅時効を援用することができなくなります。

 

まずは落ち着いて弁護士にご相談いただければと思います。

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預金の相続について

2016年10月26日

「遺産」のうち預金以外のものについては,原則として,いったん,相続人の共有となり,事案ごとの特殊事情を考慮した「遺産分割」を待って,初めておのおのの相続人に確定的に帰属することになります。

 

例えば,亡くなられた方(お母様)の遺産として不動産のみが存在し,その相続人として長男と二男が存在する(遺言なし)という事例を見てみましょう。

この場合,長男と二男が2分の1ずつの割合でいったん共有することとなり,遺産分割という話し合いの結果を待って,初めて,二男が確定的に対象不動産の単独所有者となったりします。

 

他方で,預金については,「遺産分割の対象とならず(つまり事案ごとの特殊な事情が考慮されず),おのおのの相続人に当然に分割される」というのがこれまでの判例でした。

 

例えば・・・

 

亡くなられた方(お母様)の遺産として1000万円の預金が存在し,その相続人として長男と二男が存在する(遺言なし)とします。

長男が,お母様の生前に,お母様から500万円の贈与を受ける一方,二男はこのような贈与を一切受けていない・・・

というような事例でも,上記の判例によれば,長男と二男が,500万円ずつ,お母様の預金を相続することとなり,遺産分割協議がなくとも(話し合いを待たずに),直ちに,銀行に対して500万円の預金の払戻請求ができることとなります。

 

 一見,不公平な気もしますが,なぜこのようなことになっているかというと,民法427条以下の規定の存在があるからです。
もっとも,専門的で難しい説明となるので,このあたりでやめておきましょう。

 

ただ,上記のような従来の判例が変更される可能性が出てきました。

上述のとおり,預金については,理論上,遺産分割協議を待たずに銀行に対して払戻請求ができるはずですが,払戻を拒む銀行も多く,理論と実務がかけ離れているという事情も背景にあるようです。

注目です。

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「差し支えです」という言葉

2016年08月29日

弁護士は、都合が悪いことを、よく、「差し支えです。」といいます。

たとえば,次回の裁判の期日を決める際、裁判官から、「9月29日の午後1時10分はどうですか。」と言われたのに対して、

「その時間帯は差し支えです。夕方遅い時間帯ならあいていますが・・・。」

というような使い方をします。

この「差し支えです。」という言葉、業界用語で、一般の方は使われないようです。

つい、ご相談者や依頼者の方にも業界用語を使いそうになるときがありますが、気をつけて、分かりやすい言葉使いに徹しなければならないと思っています。

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選挙権年齢の引き下げ

2016年06月30日

選挙権年齢が,18歳にまで引き下げられたということで,最近,いくつかの高校で,選挙の存在意義等について講義させていただきました。

ところで,憲法13条には,総ての国民が個人として尊重され,幸せに生きる権利があると定められています。

ただし,いくら憲法13条で「幸せに生きる権利」があるといっても,例えばフランス革命前のフランスのように,独裁政治がなされていては,国民の幸せが実現されるはずはありません。

そこで,国民自身が「選挙」によって代表者を選び,選ばれた代表者が総ての国民の代表者として政治を行うことになっています。

 

自分の持っている選挙権,たった一票ですが,大事にしたいものです。

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半年

2016年05月26日

昨年11月25日に山本直法律事務所を開所後,半年が経ちました。

今後とも宜しくお願い申し上げます。

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JRの逆転敗訴判決

2016年03月02日

民法714条1項は,「前二条の規定により責任無能力者がその責任を負わない場合において、その責任無能力者を監督する法定の義務を負う者は、その責任無能力者が第三者に加えた損害を賠償する責任を負う。」と定めています。

 認知症にり患したAさん(当時91歳)がJRの駅構内の線路に立ち入りJRの運行する列車に衝突して死亡した事故に関し,JRが,Aさんの奥様とご長男に対し,民法714条1項に基づき(すなわち,Aさんの奥様とご長男が民法714条1項にいう「責任無能力者を監督する法定の義務を負う者」に該当するとして),損害の賠償を求めた事件につき,最高際は次のように述べてJRの請求を退けました。

 

① 「精神障害者と同居する配偶者であるからといって,その者が民法714条1項にいう『責任無能力者を監督する法定の義務を負う者』に当たるとすることはできない

② 「もっとも,法定の監督義務者に該当しない者であっても,責任無能力者との身分関係や日常生活における接触状況に照らし,第三者に対する加害行為の防止に向けてその者が当該責任無能力者の監督を現に行いその態様が単なる事実上の監督を超えているなどその監督義務を引き受けたとみるべき特段の事情が認められる場合には,衡平の見地から法定の監督義務を負う者と同視してその者に対し民法714条に基づく損害賠償責任を問うことができるとするのが相当であり,このような者については,法定の監督義務者に準ずべき者として,同条1項が類推適用されると解すべきである(最高裁昭和56年(オ)第1154号同58年2月24日第一小法廷判決・裁判集民事138号217頁参照)」

③ 「その上で,ある者が,精神障害者に関し,このような法定の監督義務者に準ずべき者に当たるか否かは,その者自身の生活状況や心身の状況などとともに,精神障害者との親族関係の有無・濃淡,同居の有無その他の日常的な接触の程度,精神障害者の財産管理への関与の状況などその者と精神障害者との関わりの実情,精神障害者の心身の状況や日常生活における問題行動の有無・内容,これらに対応して行われている監護や介護の実態など諸般の事情を総合考慮して,その者が精神障害者を現に監督しているかあるいは監督することが可能かつ容易であるなど衡平の見地からその者に対し精神障害者の行為に係る責任を問うのが相当といえる客観的状況が認められるか否かという観点から判断すべきである。」

④Aさんの奥様についても,ご長男についても,監督義務を引き受けたとみるべき特段の事情が認められない。

 

なお,この度の最高裁判決は,傍論ではあるものの(結論を出すために必要不可欠な判示ではないものの),「成年後見人であることだけでは直ちに法定の監督義務者に該当するということはできない。」とも述べています。

これまでの民法の通説では,成年後見人は,当然のように民法714条1項の監督義務者に該当すると考えられてきました。

私の個人的な意見ですが,この度の最高裁判決は,成年後見人や同居の親族が,自らが責任を負うことを危惧するあまり,精神障害を有しておられる方の自由を不必要に制限することを防ぐという意味で大変意味のあるものだと思っています。

 

ただ,そうなると問題なのは,被害者の方の救済です。

すなわち,精神障害を有しておられる方が第三者の権利や利益を侵害してしまった場合,責任をとる者がいないということになりかねません。

これについては,国が補償する等の新たな制度の構築が必要なのではないかと思います。

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